五色台縄文村構想

 2022年2月、ロシアは一方的にウクライナ侵攻を宣言し、2年を経過した今も攻撃の手を緩めていません。その間に多くの罪なき民間人が虐殺され家屋が焼失し、人々は阿鼻地獄での生活をしています。

このロシアの侵攻が契機となったようにイスラエルとシリア、そしてその他の国々にも内戦を含めた戦闘が繰り広げられています。

 有史以来、戦争のなかった時代はない、と言われる方もいますがなんと悲しいことでしょうか。

本当に戦争のなかった時代はなかったのか、と調べてみましたら、日本の約1万2千年前に1万年ほど、世界でも稀な戦争のなかった「縄文時代」がありました。

 何故戦争がなかったのか? と調べてみましたら、石器時代の名残を残した縄文時代は、石の包丁や矢じりなどを使用しての生活でした。

 当時も生息していたイノシシやシカ・ウサギそして魚類を捕獲するのは1人の力では難しく、幾人かの人たちが協力しなくては食料を得ることや、住居を建てることも出来なかったのです。

 もちろん感情の動物である人間ですので「喜怒哀楽」は当然ですが、生きていく上には自我を抑えての「協力」が必要だったようです。

 当然、小さな諍いはあったでしようが、平和な日常から人々は「文化」に目を向けられたと思います。

そのことが「縄文土器」「イヤリング・ネックレス」と言った創作活動に目がいったと思います。

 石器時代の後の縄文時代ですので、生活に貧富の差はなかったと思います。全員での獲物の確保や住居建設以外は個々にのびのびとしたものだった想像します。

 現代の「よりよく」の生活志向を捨てる事でもっと伸び伸びとした生活が送れるのでは…と考えました。

川崎重工の保養所

 20年ほど前、喝破道場より500㍍ほど離れた場所に、川崎重工業の保有する鉄筋コンクリート3階建ての立派な「保養所」があり、数年前より使用されていないことが分かりました。

 当時は喝破道場が国の指定する「若者自立塾」を運営していて人数的に道場内では収容が難しいこともあり、仲介される方がおられて道場が購入することになりました。当然道場自体に購入能力はありませんので、多くの方のご寄付で購入しました。

 時代が変遷し、特にコロナ禍より塾生が激減したために保養所の使用頻度は激減し、公益財団法人としての活動では保養所の維持管理が経済的にも難しく、法人の経営を圧迫するところとなり、道場関連の「サヌカイトの里」に保養所を移転しました。

 当初は約50年を経過している建物ですので、屋上の漏水から3階の部屋の雨漏りもあって解体を考えていましたが、解体経費に約2500万円を要することがわかりました。購入時には、川崎重工さんも私どもの活動を理解して下さり、安価で売却下さったのですが、その資金は道場を支援して下さる方たちからのご寄付でした。

 老朽化と言う理由での解体撤去ですので、そのことに反対される方はいませんでしたが、ご寄付をお願いしました私としましては申し訳ない気持ちで一杯でした。老朽化したから解体撤去ではなく、この解体撤去される建物を蘇らせ、再度社会の為に活用できないだろうか…と考えました。

 そのことで悶々としていた時に友人がら「屋上の漏水工事をしても1千万円もかからないだろうし、この工事を施すと20~30年は建物として再利用できる」との事を聞きました。勿論、解体経費の2500万円があるわけでもなかったことが契機となって、もう一度この建物を活用して社会貢献したい、と言う思いが沸々と沸き上がりあがりました。

 29歳で脱サラ出家し、禅僧としての修行を了えた私は当時の葬儀・法要を主とする僧侶のあり様に疑問を感じ、未開の山野を切り拓いて自給自足の共同体を創ろう、と今も残る「醤油樽」を住まいとして出発しました。多くの理解者に恵まれ、宗教法人・公益財団法人、そして福祉法人までも設立が出来、その後継者も育ってくれました。

 世はコロナ禍を凌いだものの、世界は未曽有の戦争と自然災害で正気を失い気味です。そして今年正月の能登半島大地震、次には南海トラフ大震災が予知されています。当地は海抜400㍍で、地質は岩山です。あってはならないことですが、その非常時に希望される被災された方々を受け入れられる建物としては最適です。避難の時期を過ぎて短期の方々はお見送りし、長期または永住も受け入れられます。そのために、最低の生活担保として自供自足の中での農産物と加工食品等の販売や、施設を活用しての健康・文化の催しを定期的に行うなどして社会貢献を継続して行きたいと思っています。

 この縄文村には提唱者の私は当然として、多くの仲間に定住して頂いて初めて「縄文村」です。これからの不安定な社会の中で確固とした共同体社会を形成し、雄々しく生きる為の発信基地であり、更に災害等で被災された方々の受け入れ先でもありたい、と願っています。皆様の思い付きをご披露下さい。


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交通アクセス

五色台縄文村へのアクセス

  • 空港から  車で45分
  • JR高松駅から  車で25分
  • コトデンバス「五色台」停留所より 徒歩50~60分

 

  • 根香寺から 徒歩5~10分
  • 白峰寺から 徒歩1時間